ヤフショ感謝デーとは?ゾロ目の日クーポンとの違い・仕組みと出店者の売上対策を解説
2026.09.09
- EC業務
Yahoo!ショッピングの毎月11日・22日といえば、長らく「ゾロ目の日クーポン争奪戦」が定番でしたが、現在はその後継として「ヤフショ感謝デー」が開催されています。ユーザーのランクに応じてPayPayポイントの還元率が上がる新しい仕組みは、出店者にとっても月2回の売上の山を作る大きなチャンスです。本記事では、ヤフショ感謝デーの仕組み、ゾロ目の日クーポンからの移行経緯と違い、そして出店者が売上につなげるための実践的な対策を解説します。
ヤフショ感謝デーとは

ヤフショ感謝デーとは、Yahoo!ショッピングで毎月11日・22日に開催されるポイントアップキャンペーンです。ユーザーの購買実績などに応じて決まる「ヤフショランク」と連動しており、対象ランクのユーザーは通常よりも高いPayPayポイント還元(最大+5%程度と紹介されています)を受けられます。従来のゾロ目の日(11日・22日)の枠組みを引き継ぎつつ、先着クーポンの争奪戦から「ランクに応じた還元」へと形を変えたイベントと位置づけられます。
Yahoo!ショッピングはLINEヤフーの経済圏戦略の中核であり、PayPayポイントを軸にした還元イベントが購買行動を大きく左右します。経済産業省の「電子商取引に関する市場調査」が示すとおり国内BtoC-EC市場は26兆円規模に拡大しており、モール内では「お得な日」にユーザーの購買が集中する傾向が年々強まっています。実際、Yahoo!ショッピングでは5のつく日や日曜日などのイベント日に流通が偏ることが知られており、感謝デーはその新しい山として無視できない存在です。
出店者にとって重要なのは、このイベントが「ユーザーの購買日選択」を強く規定するという点です。イベント日に買うことが習慣化しているユーザーは、欲しい商品を見つけてもお気に入りに入れて11日・22日まで待つ行動を取ります。つまり感謝デー前の数日間はCVRが下がり、当日に集中して転換する「谷と山」のリズムが生まれます。このリズムを前提に、前日までは認知獲得と比較検討の受け皿づくり、当日は刈り取り、と役割を分けて施策を設計するのが感謝デー時代の基本戦略です。
ゾロ目の日クーポン争奪戦との違いと移行の経緯

ゾロ目の日クーポン争奪戦は、毎月11日・22日に「777円OFF」「最大5%OFF」といったクーポンが先着で配布され、上限に達し次第終了する争奪型のイベントでした。しかし2025年11月11日から後継となるヤフショ感謝デーの開催が始まり、ゾロ目の日クーポンの定常開催は2026年3月22日をもって終了したと報じられています。
この移行は、LINEヤフーがここ数年進めてきたキャンペーン再編の一環と見ることができます。「倍!倍!ストア」がボーナスストアPlusへ、ゾロ目の日クーポンがヤフショ感謝デーへと、単発のお得企画が「ストアの取り組み」や「ユーザーのロイヤルティ」と連動する設計に置き換わってきました。出店者にとっては、個々のイベントを追いかけるのではなく、モールが優遇したい方向(優良顧客の育成・購買体験の質)に自店舗の運営を合わせることが、結果的にすべてのイベントで有利に働く構造になっています。
両者の最大の違いは「早い者勝ち」か「ランク優遇」かという設計思想です。ゾロ目の日は配布開始直後にクーポンを取れたユーザーだけが得をする仕組みで、獲得競争に参加しないライトユーザーには恩恵が届きにくいものでした。一方の感謝デーは、日頃からYahoo!ショッピングを利用しているシルバー・ゴールドなどの上位ランクユーザーを優遇する設計で、ロイヤルユーザーの継続利用を促す狙いが読み取れます。出店者から見ると、「クーポン獲得済みユーザーの駆け込み需要」から「優良顧客の計画的な購買」へと、11日・22日に来店する顧客の質が変化したことを意味します。
仕組みと参加条件のポイント

ユーザーの視点で仕組みを理解しておくことも、出店者には有益です。ユーザーは「エントリー→対象日に対象ストアで購入→後日ポイント付与」という流れをたどるのが一般的で、エントリー忘れによる取りこぼしを防ぐため、事前告知でエントリーを促す文言を入れる店舗も増えています。商品ページやストアトップに「11日・22日はポイントアップ」といった訴求を置くだけでも、イベント日の来店動機づけとして機能します。
ユーザー側の参加条件は、ヤフショランクが対象ランク(シルバー・ゴールド等)に達していることが基本です。ランクは購入回数や購入金額などの実績で決まり、還元率はランクに応じて変動します。また、LINEヤフー系のサービス連携(LYPプレミアム会員やLINEアカウント連携など)や指定の支払い方法によって付与率が上乗せされるケースも紹介されています。
注意点として、ポイント付与には上限額が設定されるのが通例であり、クーポン値引き分はポイント付与の対象外になる、他キャンペーンとの併用可否が細かく定められている、といった条件があります。こうしたイベント条件は改定が頻繁に行われるため、具体的な還元率・付与上限・対象条件については、必ずストアクリエイターProの通知やYahoo!ショッピングの最新の公式ヘルプで確認してください。本記事執筆時点の情報を断定的に運用計画へ組み込むのは避けるのが安全です。
出店者側の視点では、「自店舗の商品が感謝デーの還元対象になるか」「ストア側の原資負担が発生するか」も確認すべきポイントです。モール全体のポイント還元はモール側の原資で行われるケースが中心ですが、キャンペーンによってはストア側の参加申し込みや原資負担が条件になるものもあります。ストアクリエイターProのキャンペーン管理画面と出店者向けお知らせを月初に確認し、参加可否と負担条件を販促計画に反映させる運用を習慣化しましょう。
出店者が取るべき売上対策

感謝デーを売上につなげるための実務は、次の4つに整理できます。
1つ目は、11日・22日を軸にした月間販促カレンダーの設計です。5のつく日(5日・15日・25日)と感謝デー(11日・22日)を組み合わせると、月に5回以上の「売れる日」が生まれます。イベント日の前日までにストアニュースレターやお気に入り登録者向け告知で来店を予約させ、当日はタイムセールやストアクーポンを重ねて転換率を高める、という流れが基本形です。
2つ目は、ランク上位ユーザーに選ばれる店舗づくりです。感謝デーの主役は購買実績の多い優良顧客であり、彼らは配送品質やレビュー評価を重視する傾向があります。優良配送ラベルの維持、レビュー返信の丁寧な運用、リピート購入を促す同梱物施策は、感謝デー対策としてそのまま機能します。検索面の強化についてはYahoo!ショッピングのSEO対策も併せてご覧ください。
3つ目は、広告と還元原資の配分設計です。イベント日はアクセスが増える分、アイテムマッチなど運用型広告の入札も競争が激しくなります。イベント日に予算を厚く配分する日別運用に切り替え、ROASを見ながら還元原資(クーポン・値引き)と広告費のバランスを調整しましょう。
実行チェックリストとしては、イベント3日前までに「対象商品の在庫と価格の確認」「ストアクーポンの発行設定」「ニュースレター・LINE等での事前告知」、前日に「広告の日別予算引き上げ」「セール価格の反映確認」、当日に「午前中の売れ行き確認と広告入札調整」、翌日に「売上・ROAS・新規顧客数の振り返り」を行う流れをテンプレート化しておくと、月2回の運用が担当者の属人スキルに依存しなくなります。
4つ目は、大型イベントとの連動です。感謝デーは毎月の定常イベントですが、超PayPay祭のような大型キャンペーンと重なる時期は還元率がさらに積み上がり、爆発的な売上を作るチャンスになります。年間カレンダーで重なりを把握しておくことが重要です。
まとめ:月2回の「売れる日」を計画的に取りに行く

なお、感謝デー対策は「イベント当日に値引きすること」だけではありません。ランク上位ユーザーは比較検討に時間をかける傾向があるため、商品ページの情報充実度(サイズ・素材・使用シーンの説明、レビューへの返信内容)が当日の転換を左右します。イベントのたびにページの弱点を1カ所ずつ改善していく積み上げが、半年後の感謝デー売上を大きく変えます。
ヤフショ感謝デーは、ゾロ目の日クーポンの終了を受けて誕生した、ランク連動型の新しい定常イベントです。先着争奪型から優良顧客優遇型へと設計が変わったことで、出店者には「イベント日の瞬発力」だけでなく「優良顧客に選ばれ続ける店舗力」が求められるようになりました。毎月11日・22日を軸に販促カレンダーを組み、配送品質・レビュー・広告運用を整えることが、Yahoo!ショッピング攻略の新しい基本です。
Semuis株式会社では、Yahoo!ショッピングをはじめとするECモールの販促設計・広告運用・CRM構築を支援しています。「イベント対策を仕組み化して売上を安定させたい」という方は、ぜひお問い合わせフォームからご相談ください。

Semuis株式会社 代表取締役。BtoBマーケティング・セールス支援、ECコンサルティング、BPO、リスキリング事業を展開。まだ世に広まっていない優良企業の発掘と、挑戦欲の高い個人の成長に貢献することにコミット。趣味はブラジル音楽と筋トレ、読書など。
