ロジザードZEROとは?料金・機能・導入メリットを解説|稼働1,900現場超のクラウドWMS
2026.10.14
- EC業務
EC・通販の出荷量が増えてくると、エクセルや目視に頼った在庫管理では「帳簿と実在庫が合わない」「誤出荷が減らない」といった問題が必ず起きてきます。その解決策として多くの物流現場で採用されているのが、クラウド型倉庫管理システム(WMS)の「ロジザードZERO(ロジザードゼロ)」です。本記事では、ロジザードZEROの機能・料金体系・類似サービスとの違い・導入事例を、公開情報に基づいて中立的な実務者視点で解説します。
ロジザードZEROとは?稼働1,900現場超のクラウドWMS

ロジザードZEROは、ロジザード株式会社(東京都中央区)が提供するクラウド型の倉庫管理システム(WMS)です。入荷・入庫・在庫・出荷・棚卸といった倉庫内のオペレーションを、ハンディターミナルやスマートフォンを使ってリアルタイムに管理できます。

公式サイトによると、稼働現場数は1,900現場を超え(2025年4月に1,800現場突破を公表)、物流業界紙LOGISTICS TODAYの調査ではクラウドWMSの稼働数No.1(2020年・2021年・2023年・2024年)とされています。約25年にわたりサービスを提供しており、セキュリティ面ではSOC2 Type2レポートを取得しています。EC物流、流通小売向けBtoB出荷、レンタル品管理まで幅広い業種・業態に対応している点が特徴です。
ロジザード社はWMSのほかに、店舗在庫管理の「ロジザードZERO-STORE」や倉庫マッチングサービス「ロジザード・マッチン」も展開しており、ECと実店舗の在庫をつなぐOMO・オムニチャネル対応も視野に入れた製品群を持っています。基幹システムやOMS・カートとの標準連携が年々拡充されている点も、長く使うシステムとしては重要なポイントです。WMSそのものの基礎知識や選び方は、WMS(倉庫管理システム)とはの記事で詳しく解説しています。
ロジザードZEROの主な機能

公式サイトで案内されている主な機能は次のとおりです。
- 入荷・入庫管理:ハンディターミナルでのバーコード検品により、入荷時の数量・商品違いを防止
- 在庫管理:ロケーション管理、ロット・賞味期限管理、リアルタイムの在庫照会
- 出荷管理:シングル・トータルピッキング、フロア別ピッキング、同梱物管理
- 棚卸:ハンディを使った循環棚卸・一斉棚卸
- 外部連携:受注管理システム(OMS)・カートとの標準連携、API連携、Amazonベンダーセントラル連携、マテハン・物流ロボット連携、RFIDオプション
- 多言語対応:英語・中国語(簡体字・繁体字)・タイ語・ベトナム語
注目すべきは標準機能の充実度で、公式サイトによると約70%のユーザーがカスタマイズなしで導入しており、対応カートやOMSを使っている場合は最短1か月で稼働できるとされています。ネクストエンジンなどのEC一元管理システムと組み合わせて使われるケースも多く、受注から出荷までの自動化を構築できます。
また、ギフト需要の多いEC事業者に役立つ同梱物(チラシ・ノベルティ)管理、アパレルなどで検品を高速化するRFIDオプション、庫内の搬送を自動化する物流ロボット・マテハン連携など、物量が増えた後の省人化まで見据えた拡張が用意されています。サポートは365日電話・メールで対応しており、公式サイトによるとサポートスタッフの平均在籍年数は8.7年以上と、問い合わせ対応の質を支える体制が示されています。
ロジザードZEROの料金体系

ロジザードZEROの料金は「初期費用+月額費用」のシンプルな構成です。具体的な金額は公式サイトでは公開されておらず、拠点数・規模・オプションに応じた個別見積もりとなります。標準機能で足りない場合はアドオン開発や専用環境プランも用意されています。
導入を検討する際は、月額費用だけでなく、(1)ハンディターミナル等の機器費用、(2)初期設定・マスタ整備の工数、(3)繁忙期の物量増への課金体系、の3点を見積もり時に確認するのが実務上のポイントです。
費用対効果は「人時の削減」で試算するのが基本です。たとえば時給1,200円の庫内スタッフ3名が1日8時間・月22日稼働している現場なら、庫内人件費は月約63万円です。仮に公式導入事例にあるような作業時間20〜30%の削減が自社でも実現できた場合、月約13万〜19万円の人件費に相当する工数が浮く計算になり、月額費用と比較する際の目安になります(あくまで仮定に基づく試算例であり、効果を保証するものではありません)。誤出荷1件あたりの再送費用・謝罪対応コストを加えると、エラー削減の効果はさらに大きくなります。
なお、WMS導入時につまずきやすいポイントはOMS・WMS導入で起きること7選でも解説しています。
※料金に関する記載は執筆時点の公開情報に基づく目安です。最新の料金・条件は必ず公式サイトでご確認ください。
類似サービスとの比較

クラウドWMSには複数の選択肢があります。代表的なサービスと比較すると次のようになります。
| サービス | 特徴 | 料金目安 |
|---|---|---|
| ロジザードZERO(ロジザード) | クラウドWMS稼働数No.1調査あり。3PL・EC・BtoB・レンタルまで幅広い。365日サポート | 初期費用+月額(要問い合わせ) |
| ロジクラ(ロジクラ) | 中小EC向けに始めやすい。スマホ検品に対応 | Lite 月16,000円〜(年契約)、Premium 月40,000円〜など |
| クラウドトーマス(関通) | 物流会社関通のノウハウを反映。大規模現場の実績も多い | 月額90,000円/5ユーザー〜 |
| 在庫スイートクラウド(インフュージョン) | 棚卸・在庫管理特化の低価格プランから選べる | 月額29,000円〜、初期費用150,000円〜 |
選び分けの軸は3つあります。第一に物量と現場の複雑さです。1日数十件の出荷で倉庫が1拠点なら軽量なツールでも足りますが、複数拠点・BtoB出荷・ロット管理が絡むならロジザードZEROのような本格WMSが向きます。第二に外部連携の豊富さで、既に使っているOMS・カートと標準連携があるかどうかで導入コストが大きく変わります。第三にサポート体制で、物流現場は土日も動くため、365日サポートの有無は運用上の安心感に直結します。ロジクラについてはロジクラとはの記事で詳しく解説しています。
※比較表は執筆時点の各社公開情報に基づく目安です。最新の料金・機能は各公式サイトでご確認ください。
導入事例と向いている企業

公式サイト掲載の導入事例では、次のような効果が公表されています。
- 株式会社CIN GROUP(倉庫業):在庫差異をほぼゼロにし、作業時間を30%削減
- 株式会社マルキン海産(メーカー・卸):作業工数を75%削減
- 株式会社パスクリエ(倉庫業):ヒューマンエラーを70%削減、作業時間を20%短縮
- 株式会社エクシーズジャパン(通販):基幹システムとの自動連携で在庫調整作業を8割削減
- イオンリテール株式会社(レンタル事業):ヒューマンエラーを8割削減
(いずれも公式サイト掲載の事例より。効果は各社の環境によるものであり、すべての企業で同様の効果を保証するものではありません)
こうした事例を踏まえると、ロジザードZEROは次のような課題を抱える企業・担当者に向いています。
- 帳簿在庫と実在庫のズレが常態化し、棚卸のたびに大きな差異が出ている
- 出荷量の増加で誤出荷・誤発送のクレームが増えてきた
- 紙のリストと目視に頼った庫内作業が属人化しており、繁忙期に人を増やしても回らない
- 複数拠点・複数チャネル(EC+BtoB)の在庫を一元管理したい
一方で、出荷が月数百件未満の小規模ECや、倉庫を持たず3PL(物流アウトソーシング)にすべて任せる方針の企業では、まず軽量なツールや委託先のWMSで足りる場合もあります。導入判断の前に、現状の出荷件数・エラー率・庫内人時を数字で把握しておくことをおすすめします。
導入前のチェックリストとしては、(1)現状の月間出荷件数と繁忙期のピーク物量を把握しているか、(2)既存のOMS・カート・基幹システムとの連携方法(標準連携かAPIか)を確認したか、(3)ロケーション・バーコードなど庫内のマスタ整備の体制があるか、(4)稼働開始時期から逆算した移行スケジュール(棚卸・データ移行を含む)を引けているか、の4点を押さえておくと、見積もりから稼働までがスムーズになります。
ロジザードZEROの導入支援・運用を任せられる会社5選

ロジザードZEROは自社倉庫に導入する方法のほか、同システムを現場で運用している物流会社(3PL)に物流業務ごと委託する方法もあります。導入支援・運用の相談先となる会社を紹介します(順不同)。
- ロジザード株式会社(提供元):導入時の初期設定支援から稼働後の365日サポートまで提供元として一貫して対応。3PL事業者向けの支援サービスも展開。公式サイト
- Semuis株式会社(※当メディア運営会社):ECモール・自社ECの運営支援を手がけており、受注・在庫・出荷フローの整理やWMS・OMSなどツール選定を含む運用体制づくりの相談に対応。サービスページ
- SBSロジコム株式会社:SBSグループの総合物流会社。公式サイト掲載事例では、ロジザードZEROを活用して10社以上の荷主の物流運用を行っていると紹介されています。公式サイト
- 株式会社CIN GROUP:EC支援・物流代行を手がける会社で、ロジザードZEROの公式導入事例に掲載。同システムを使った倉庫運用の実績があります。公式サイト
- 株式会社パスクリエ:通販支援・物流サービスを提供し、ロジザードZEROの公式導入事例に掲載。ヒューマンエラー削減の運用実績が公表されています。公式サイト
※掲載情報は執筆時点の各社公開情報に基づきます。依頼前に各社公式サイトで最新のサービス内容をご確認ください。
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Semuis株式会社 代表取締役。BtoBマーケティング・セールス支援、ECコンサルティング、BPO、リスキリング事業を展開。まだ世に広まっていない優良企業の発掘と、挑戦欲の高い個人の成長に貢献することにコミット。趣味はブラジル音楽と筋トレ、読書など。
