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コネクテッドTV(CTV)広告とは?市場規模・主要5媒体の費用比較と始め方4ステップ

2026.10.01

テレビの大画面でYouTubeやTVerを見る——そんな視聴スタイルの広がりとともに、急成長しているのが「コネクテッドTV(CTV)広告」です。テレビCMほどの予算がなくても家庭のテレビ画面に動画広告を届けられる手段として、BtoC・BtoBを問わず活用が進んでいます。本記事では、CTV広告の仕組みと市場規模、TVer・ABEMA・YouTubeなど主要媒体の特徴、そして初めて出稿する際の4ステップを、公開されている調査データに基づいて解説します。

コネクテッドTV(CTV)広告とは

コネクテッドTV(CTV)広告とは:ネット接続されたテレビに配信する動画広告

コネクテッドTV(Connected TV:CTV)とは、インターネットに接続されたテレビ端末のことです。スマートテレビ本体のほか、Fire TV StickやChromecastなどの外付けデバイス、ゲーム機経由の接続も含まれます。CTV広告は、このテレビ画面上で視聴される動画配信サービス(TVer、ABEMA、YouTube、Netflixなど)に配信する動画広告を指します。

類似用語との関係も整理しておきましょう。「OTT(Over The Top)」は、インターネット経由で動画などのコンテンツを配信するサービス全般を指す言葉で、スマホやPCでの視聴も含みます。CTVは、そのうち「テレビ画面」というデバイスに着目した呼び方です。つまりOTT広告のうち、テレビ画面に表示されるものがCTV広告、という関係になります。広告メニューによっては、同じ配信サービスでもテレビ面のみ・スマホ面込みなどデバイスの指定可否が異なるため、発注時には配信面の内訳を確認することが重要です。

従来のテレビCMとの最大の違いは、「運用型広告として配信できる」点です。エリア・性別・年齢・興味関心などのターゲティングを設定し、数十万円規模の予算から出稿でき、表示回数や完全視聴率などのデータで効果を確認できます。一方、スマートフォン向け動画広告との違いは「視聴環境」です。テレビは家族で視聴されることが多く、大画面・リビングというリラックスした環境で、スキップされにくい形で視聴される傾向があります。テレビCMの持つリーチ力・ブランド訴求力と、デジタル広告の運用性を併せ持つ「中間的な選択肢」といえます。

市場規模と成長の背景|2025年は1,295億円に

CTV広告の市場規模:2025年は1,295億円で前年比127%

広告主側の関心の高まりには、従来のテレビCMとデジタル広告の「分断」を埋めたいというニーズもあります。テレビCMは広いリーチと信頼感を持つ一方で、最低でも数百万円〜数千万円規模の予算が必要で、効果の検証も容易ではありませんでした。デジタル広告は細かなターゲティングと計測ができる一方、スマホの小さな画面では受動的な深い視聴を得にくい。CTV広告は、この両者の長所を組み合わせられる位置にあります。

サイバーエージェント「2025年国内動画広告の市場調査」によると、2025年のCTV広告の国内需要は1,295億円(前年比127%)と推計されています。国内動画広告市場全体が8,855億円(同122.2%)ですから、CTVは動画広告の中でも平均を上回るペースで伸びている領域です。

成長の背景にはテレビのネット接続の普及があります。総務省の資料によると、関東地区におけるテレビのインターネット接続率は7割を超えており(2025年3月時点・世帯ベース73.8%)、「テレビでネット動画を見る」行動は特別なものではなくなりました。TVerが公表した2025年度の運用型広告売上が前年比166%と大きく伸びるなど、媒体側のメニュー拡充も進んでいます。若年層のテレビ離れでリーチしづらくなった層に、テレビ画面で接触できる手段として、広告主の活用は今後も拡大が見込まれます。

主要5媒体の特徴と費用感を比較

CTV広告の主要5媒体(TVer・ABEMA・YouTube・Netflix・Amazon)の特徴と費用感

CTV広告の代表的な配信先5媒体の特徴を整理します。なお、料金・メニューは改定が頻繁なため、以下は公開情報に基づく目安として参考にし、出稿時は必ず各媒体の最新の公式情報・媒体資料で確認してください。

媒体 特徴 費用感の目安
TVer広告 民放見逃し配信。コンテンツの信頼性が高く、番組ジャンルでのターゲティングが可能 最低出稿額50万円程度〜、CPM5,000〜7,000円程度
ABEMA ニュース・スポーツ・恋愛番組など独自コンテンツ。若年層に強い 予約型は数百万円規模〜(運用型メニューもあり)
YouTube(CTV面) 圧倒的なリーチ。Google広告から少額で開始でき、CTV面への配信指定が可能 少額から可能、CPMは数百円程度〜
Netflix広告 広告つきプランへの配信。プレミアムなコンテンツ文脈 100万円程度〜、CPM6,000〜8,000円程度
Amazon Ads(Prime Video広告) EC購買データを活用したターゲティングが強み 100万円程度〜、CPM2,000円程度〜

初めての出稿であれば、少額から試せるYouTubeのCTV面指定か、国内のテレビ視聴に近い文脈で配信できるTVer広告から始めるケースが多く見られます。スマートフォン向けの動画広告との使い分けについては、SNS広告5媒体の比較記事も参考にしてください。

CTV広告の始め方4ステップ

CTV広告の始め方4ステップ

実際に出稿するまでの流れを4つのステップで整理します。

  1. 目的とKPIを決める:CTV広告は認知・ブランディング寄りの媒体です。「ターゲットリーチ数」「完全視聴数」「指名検索数の増加」など、獲得(CPA)以外のKPIを設定します。
  2. 媒体と配信設計を決める:ターゲット層の視聴媒体を踏まえて配信先を選び、エリア・デモグラ・興味関心のターゲティングと予算配分を設計します。最初は1〜2媒体に絞るのがおすすめです。
  3. テレビ画面向けの素材を用意する:横型16:9・15秒または30秒尺が基本で、媒体ごとの入稿規定・審査日数も事前に確認します。制作時のチェックポイントは、冒頭3秒以内に商品・ブランド名を提示しているか、音声なしでも伝わる字幕・テロップがあるか、画面の四隅ギリギリに重要な情報を置いていないか、「検索してもらう」導線(検索キーワードの提示)を用意しているか、の4点です。スマホ向け縦型素材の流用はリビングの大画面では粗が目立ちやすく、失敗のもとになります。
  4. 少額で配信→検証→拡大:まず1〜2カ月の小規模配信で完全視聴率や指名検索の変化を確認し、成果の良い媒体・クリエイティブに予算を寄せていきます。検証の考え方はABテストの基本と同じです。

成果を高める運用のコツと注意点

CTV広告の成果を高める運用のコツ

CTV広告ならではの視聴の質も、データで裏づけられつつあります。広告代理店の実測データでは、スキップ可能な動画広告の再生完了率はスマートフォン面よりテレビ面のほうが高く、広告接触後の指名検索への貢献度もテレビ画面が最も高かったという報告があります。大画面・リビングという環境が、広告の内容をきちんと見てもらいやすい状況をつくっていると考えられます(数値は媒体・商材により異なるため、自社配信での実測が前提です)。

活用イメージとしては、たとえば次のようなケースが考えられます。新商品の発売にあわせて、ターゲット世帯の多いエリアに限定してTVer広告を1カ月配信し、認知の土台をつくった上で検索広告・SNS広告で獲得を狙う。地方の企業が、全国放送のテレビCMでは予算が合わないため、商圏エリアのみにCTV広告を配信して店舗集客につなげる。BtoB企業が、決裁者層へのブランド認知を目的に、ビジネス系コンテンツの文脈で配信する——いずれも「テレビCMは手が届かないが、テレビ画面の訴求力は使いたい」というニーズに応えるものです。

CTV広告はクリックされない広告のため、効果測定の設計が成否を分けます。実務では、配信期間中の指名検索数・ブランドワードでの流入・公式サイト直接流入の変化を追うのが基本です。媒体によってはブランドリフト調査(広告接触者と非接触者の認知度比較)やサーチリフト計測が利用できるため、一定予算以上なら活用を検討しましょう。あわせて、同一世帯への過剰配信を防ぐフリークエンシーキャップの設定、スマートフォン広告とのリーチ補完設計も重要です。テレビ画面で認知を獲得し、スマホのショート動画や検索広告で刈り取る、という役割分担が王道パターンです。

注意点としては、少額すぎる予算では学習・検証に足るデータが貯まらないこと、成果が出るまでに一定期間かかることが挙げられます。獲得効率を短期で求める施策ではなく、中期的なブランド構築投資として位置づけることが大切です。また、CTV市場は媒体メニューの新設・改定が非常に速い領域です。本記事で紹介した費用感・メニューはあくまで執筆時点の公開情報に基づく目安であり、出稿検討時には各媒体の最新の媒体資料を取り寄せて比較することをおすすめします。

Semuis株式会社では、CTV広告を含む動画広告・Web広告の戦略設計から運用までを支援しています。「自社の商材でCTV広告は有効か」「どの媒体から始めるべきか」といったご相談は、お気軽にお問い合わせください。

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