Amazonブランドストアとは?作成条件から作り方・売上につなげる活用法まで解説
2026.07.24
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「Amazonで自社ブランドの世界観を伝えたい」「広告をクリックした先の受け皿を整えたい」——そんな課題を解決するのが、Amazonブランドストア(ストアページ)です。ブランドストアは、Amazon内に無料で開設できるブランド専用ページで、複数の商品をまとめて紹介し、回遊やクロスセルを生み出せます。本記事では、ブランドストアの基本から作成条件、開設手順、売上につなげる活用ノウハウまで、EC運営支援のSemuisがわかりやすく解説します。
Amazonブランドストア(ストアページ)とは?

Amazonブランドストアとは、Amazon内に自社ブランド専用の特設ページを無料で作成できる機能です。「ストアページ」「ストアフロント」とも呼ばれ、amazon.co.jp/ブランド名 という独自URLが付与されます。通常の商品詳細ページは、レイアウトが規格化されており競合商品のレコメンドも表示されますが、ブランドストアは自社商品だけで構成されるため、ブランドの世界観を崩さずに訴求できるのが最大の特徴です。
ページはトップページの下に「カテゴリー別」「シリーズ別」などのサブページを最大3階層まで持たせることができ、画像・動画・テキスト・商品グリッドなどのモジュール(ウィジェット)をドラッグ&ドロップで配置して構築します。HTMLやCSSの知識は不要で、専用の「ストアビルダー」上で完結します。
いわばブランドストアは「Amazon内に持てる自社ECサイト」です。モール内の激しい価格競争や相乗り出品から一歩離れ、指名検索やブランドのファンを受け止める場として機能します。
混同されやすい機能に「A+コンテンツ(商品紹介コンテンツ)」がありますが、両者は役割が異なります。A+コンテンツは個別の商品詳細ページ内を画像や比較表でリッチにする機能であるのに対し、ブランドストアは商品をまたいだ「ブランドの入り口」となる独立ページです。A+が「1商品を深く説明する」機能、ブランドストアが「ブランド全体を広く見せる」機能と覚えておくとよいでしょう。両方を組み合わせることで、ストアで興味を持たせ、商品ページで購入を後押しする導線が完成します。なお、ブランドストアの作成・公開に追加費用は一切かかりません。
ブランドストアを開設する3つのメリット

経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」(2025年8月公表)によると、2024年の日本国内の物販系BtoC-EC市場規模は15兆2,194億円、EC化率は9.78%と拡大を続けています。市場が伸びる一方でモール内の競争も激化しており、「商品単品」ではなく「ブランド全体」で選ばれる仕組みづくりが重要になっています。ブランドストアの主なメリットは次の3つです。
1. 回遊促進によるクロスセル・客単価アップ
商品詳細ページ単体では1商品しか訴求できませんが、ブランドストアではシリーズ商品や関連商品を一覧で見せられるため、「ついで買い」や上位モデルへの誘導が自然に生まれます。
2. スポンサーブランド広告の遷移先になる
検索結果最上部に表示されるスポンサーブランド広告は、遷移先にブランドストアを指定できます。広告で興味を持ったユーザーをブランドの世界観ごと受け止めることで、単品LPに飛ばすよりも比較検討を促しやすくなります。
3. ストアインサイトで行動データを分析できる
ブランドストアを開設すると「ストアインサイト」という専用分析機能が使えるようになり、訪問者数、ページ別の閲覧状況、ストア経由の売上などを確認できます。モール運営では取得しづらい「ブランド単位」のデータが得られる点は大きな価値です。
なお、ブランドストアの効果が特に出やすいのは、シリーズ展開している商品群を持つブランド、リピート購入される消耗品、色・サイズ・味などのバリエーションが多い商材、ギフト需要のある商材です。逆に取扱商品が1点だけの場合は、まずA+コンテンツの充実を優先し、商品数が増えたタイミングでストアを開設するという順番でも構いません。
作成条件と開設までの5ステップ

ブランドストアの利用には、Amazonブランド登録(Brand Registry)の完了が条件です。ブランド登録には商標権(登録済みまたは出願中)が必要になるため、未登録の場合はまず商標の手当てから始めましょう。大口出品(またはベンダー)であることも前提です。条件を満たしていれば、開設は次の5ステップで進みます。
ステップ1:セラーセントラルからストアビルダーを開く
セラーセントラルのメニューから「ストア」→「ストアを管理」を選択し、対象ブランドの「ストアを作成」をクリックします。
ステップ2:ブランド情報とテンプレートを設定する
ブランド名とロゴを登録し、トップページのテンプレート(商品ハイライト型、商品グリッド型など)を選びます。まずはシンプルな構成で問題ありません。
ステップ3:ページ構成を設計する
「トップ+主要カテゴリー2〜3ページ」の3〜4ページ構成が定番です。ユーザーが迷わない浅い階層設計を心がけます。
ステップ4:モジュールを配置しコンテンツを作り込む
メインバナー、商品グリッド、動画、テキストなどのモジュールを配置します。スマートフォン表示のプレビュー確認は必須です。
ステップ5:審査に提出する
作成が完了したら公開申請します。審査は通常数日以内に完了し、承認されるとストアが公開されます。規約違反となる表現(過度な最上級表現、外部サイトへの誘導など)は差し戻しの原因になるため注意しましょう。
作成時によくあるつまずきポイントもあわせて押さえておきましょう。まず、Amazonの規約上、ストア内から自社ECサイトなど外部サイトへリンクを張ることはできません。また、「No.1」「最高」といった根拠を示せない最上級表現、価格・セール情報の記載ルール違反は審査差し戻しの定番です。画像はスマートフォンでの見え方を基準に、文字を詰め込みすぎないデザインにするのがコツです。ページを凝りすぎて公開が遅れるより、まずシンプルな構成で公開し、データを見ながら育てていくほうが成果への近道です。
売上につなげる活用ノウハウとチェックリスト

ブランドストアは「作って終わり」では成果につながりません。運用フェーズで押さえるべきポイントを紹介します。
スポンサーブランド広告とセットで運用する
ストア単体では流入経路が限られます。スポンサーブランド広告の遷移先にストアを設定し、「広告→ストア→複数商品の比較検討→購入」という導線を作るのが王道です。
品質評価の変更に対応する
Amazon Adsは2025年12月12日から、ブランドストアの品質評価(高・中・低)を、従来の滞在時間ベースからストア起因の売上ベースへ変更しました。見た目の作り込みだけでなく、「売上につながる導線設計」がそのまま評価に直結する時代になっています。売れ筋商品をトップページの目立つ位置に置く、在庫切れ商品を放置しないといった基本の徹底が重要です。
定期更新でセール・新商品を反映する
プライムデーやブラックフライデーなどのビッグセール時期には、セール対象商品を集めたページやバナーに差し替えましょう。バージョン管理機能で事前にスケジュール公開の準備もできます。
ストアインサイトで改善サイクルを回す
ストアインサイトでは、訪問者数・ページビュー・ストア起因の売上に加えて、流入元(広告経由、商品ページのブランド名リンク経由、その他)も確認できます。例えば「広告経由の訪問は多いのに売上につながっていない」なら広告とトップページの訴求のズレを疑う、「特定サブページの閲覧が極端に少ない」なら導線の位置を見直す、といったように、データから改善仮説を立てられます。よくある改善パターンは、売れ筋商品をトップに集約する、閲覧の少ないページを統合して階層を浅くする、バナー画像のテキストを減らして商品を大きく見せる、の3つです。
運用チェックリストとしては、(1)月1回以上ストアインサイトを確認しているか、(2)売れ筋がファーストビューに配置されているか、(3)スマホ表示が崩れていないか、(4)広告の遷移先として活用できているか、(5)セール前に更新計画があるか——の5点を定期的に見直すことをおすすめします。
まとめ:ブランドストアは「Amazon内の自社ECサイト」

最後に、よくある質問にまとめて答えておきます。「小口出品でも作れますか?」——ブランドストアは大口出品かつブランド登録済みであることが前提です。「商標を持っていない場合は?」——商標の登録または出願が必要なため、まずは弁理士等に相談して商標出願から進めましょう(出願中でもブランド登録の申請は可能です)。「開設までどのくらいかかりますか?」——ブランド登録済みであれば、ページ制作に数日〜2週間、審査に数日というのが一般的な目安です。「費用は?」——作成・公開・維持ともに無料で、かかるのは制作の工数(または外注費)のみです。
Amazonブランドストアは、ブランド登録さえ済んでいれば無料で開設でき、クロスセル促進、広告の受け皿、ブランド単位のデータ分析と、費用対効果の高い施策です。2025年12月の品質評価変更により「売上につながるストア設計」の重要性はさらに増しています。まずは3〜4ページのシンプルな構成で開設し、ストアインサイトを見ながら改善を重ねていきましょう。
Semuis株式会社では、Amazonをはじめとした各種ECモールの運営代行・コンサルティングを行っています。「ブランドストアを作りたいが手が回らない」「広告とあわせて売上を伸ばしたい」という方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

Semuis株式会社 代表取締役。BtoBマーケティング・セールス支援、ECコンサルティング、BPO、リスキリング事業を展開。まだ世に広まっていない優良企業の発掘と、挑戦欲の高い個人の成長に貢献することにコミット。趣味はブラジル音楽と筋トレ、読書など。note→ https://note.com/yamakami_semuis
