【2026年版】オフライン広告6種類を徹底比較|交通・屋外・折込・DMの費用相場と使い分け
2026.09.26
「Web広告の獲得単価が上がり続けている」「デジタルだけではリーチできない層がいる」――そんな課題感から、いまオフライン広告が改めて注目されています。電通「2025年 日本の広告費」では、屋外広告や交通広告が前年比プラスで伸びる一方、折込やDMは縮小が続くなど、オフライン媒体の中でも明暗がはっきり分かれてきました。
本記事では、最新の市場データをもとに、主要なオフライン広告6種類(交通・屋外・折込・DM・フリーペーパー・POP)の特徴と費用相場を比較し、自社に合った媒体の選び方と効果測定の手順を解説します。なお、掲載料金は媒体社・エリア・時期によって大きく変動するため、本記事の金額はあくまで目安とし、出稿時は必ず最新の媒体資料でご確認ください。
オフライン広告市場の今|「2025年 日本の広告費」で見る伸びる媒体・縮む媒体

電通が発表した「2025年 日本の広告費」によると、日本の総広告費は8兆623億円と4年連続で過去最高を更新しました。インターネット広告費は4兆459億円(前年比110.8%)で、初めて総広告費の過半数(50.2%)を超えています。
一方、オフライン広告にあたるプロモーションメディア広告費は1兆7,184億円(前年比102.0%)と、全体としても増加に転じています。内訳を見ると、媒体ごとの明暗がはっきりしています。
- 伸びている媒体:イベント・展示・映像ほか4,748億円(前年比111.2%)、交通1,736億円(108.6%)、屋外3,042億円(105.3%)、POP1,540億円(103.8%)
- 縮小している媒体:折込2,354億円(96.4%)、DM2,708億円(94.6%)、フリーペーパー1,056億円(80.9%)
大阪・関西万博などの大型イベントやインバウンド需要の回復を背景に、「街中で人の目に触れる媒体」(OOH:アウト・オブ・ホーム・メディア)が成長し、紙をポストや新聞に届ける媒体が縮小する、という構図です。デジタルサイネージ化による媒体の進化も、屋外・交通の成長を後押ししています。
なお、マスコミ四媒体(テレビ・新聞・雑誌・ラジオ)の広告費は2兆2,980億円(前年比98.4%)と微減が続いています。「デジタル一強」に見える市場ですが、Web広告のクリック単価上昇や、動画・SNSの情報過多による「広告の埋没」を背景に、リアルの生活動線で確実に視認されるオフライン媒体を見直す動きが強まっているのが、直近のトレンドと言えます。
オフライン広告6種類の特徴と費用相場【比較表】

主要なオフライン広告6種類について、特徴・費用の目安・向いている用途を整理します。
①交通広告(電車・駅・タクシー):通勤者への反復接触が強み。費用目安は、電車の中づりポスターが首都圏の主要路線で1週間数十万円〜、駅ポスターは駅の規模により1週間数万円〜数十万円、車体広告や駅ジャック(大型展開)は数百万円規模、タクシーサイネージは月数十万円〜が一般的な水準とされています。ビジネスパーソンや通学層への刷り込みに向きます。
②屋外広告(OOH・看板・大型ビジョン):エリアを絞った長期露出が強み。ロードサイド看板は月数万円〜、繁華街の大型ビジョンは放映プランにより月数十万円〜数百万円と幅があります。店舗への誘導や地域でのブランド認知に有効です。
③新聞折込チラシ:配布エリアを新聞販売店単位で指定でき、1枚あたり3〜4円前後(B4サイズ・印刷費別)が目安。新聞購読層である中高年・シニアに強い一方、購読部数の減少により若年層へのリーチは年々難しくなっています。
④DM(ダイレクトメール):はがきで1通60〜120円程度、封書で1通100〜150円程度(印刷・発送込みの目安)。既存顧客や見込みリストに個別に届けられるため、休眠顧客の掘り起こしや優良顧客向け施策に向きます。
⑤フリーペーパー・地域情報誌:1枠数万円〜と地域密着で出稿しやすい反面、市場全体は縮小傾向にあり、媒体ごとの配布実態の確認が欠かせません。
⑥POP・店頭販促:購買の直前に接触できる「ラストワンマイル」の媒体。制作費中心で数万円〜始められ、小売店やメーカーの店頭施策として堅調に伸びています。
いずれの媒体も、料金は媒体社・時期・在庫状況によって変動します。正確な費用は各媒体社の最新の媒体資料で確認するか、広告会社への問い合わせが必要です。
伸びる媒体の活用法|交通・屋外・POPをデジタルと組み合わせる

成長しているOOH系媒体は、単体で完結させるのではなく、デジタル施策との組み合わせで効果を最大化するのが2026年の主流です。
交通広告×検索・SNS:車内広告を見た人が、その場でスマートフォン検索することを前提に、「サービス名+検索」の想起を促すクリエイティブと、指名検索の受け皿となるLPをセットで用意します。出稿期間中の指名検索数やSNS言及数の変化を測定すれば、間接効果を可視化できます。
屋外広告×位置情報:デジタルサイネージやビジョンの出稿と、同エリアへの位置情報連動型のスマホ広告を併用すると、同じ生活圏の人に複数接点で接触できます。店舗ビジネスであれば、Googleマップでの検索対策(MEO)との併用が定番です。
POP×店頭体験:店頭POPは、テレビCMやWeb広告で作った認知を「購買」に変換する最後の接点です。QRコードを載せてキャンペーンサイトやLINE登録へ誘導すれば、店頭からデジタルの顧客接点への送客もできます。
オンライン側の媒体選定については「SNS広告5媒体の比較」もあわせてご覧ください。
縮小傾向でも「使いどころ」がある媒体|折込・DM・フリーペーパー

市場が縮小しているからといって、折込・DM・フリーペーパーが「使えない媒体」になったわけではありません。ターゲットと目的が合致すれば、依然として費用対効果の高い選択肢になります。
折込チラシが有効なケース:スーパー・ドラッグストア・住宅・リフォーム・葬祭など、商圏が半径数kmに限られ、主要顧客が新聞購読層と重なる業種です。新聞購読率の低下を踏まえ、ポスティングや地域フリーペーパーとの併用で補完するのが現実的です。
DMが有効なケース:自社の顧客リストがあり、LTV(顧客生涯価値)の高い商材を扱っている場合です。メールよりも開封率が高い傾向があるとされ、休眠顧客への再アプローチや、ECの優良顧客向けカタログ送付などで根強く使われています。QRコードやクーポンコードを付ければ、反応率の計測も可能です。
フリーペーパーが有効なケース:美容室・飲食店・習い事など、特定の生活圏・ライフステージの読者に絞ってアプローチしたい場合です。子育て世帯向け・シニア向けなど読者層が明確な媒体を選べば、少額から地域での認知づくりができます。
共通する注意点は、「配布して終わり」にしないことです。反応を測る仕掛け(専用電話番号・QRコード・クーポン)を必ず入れ、次回の配布エリアやクリエイティブの改善につなげます。また、縮小市場の媒体は部数や配布実態が数年前と大きく変わっている場合があるため、出稿前に最新の配布部数・配布方法(新聞折込か、ポスティングか、設置か)を必ず確認しましょう。
オフライン広告の選び方と効果測定4ステップ

最後に、自社に合ったオフライン広告を選び、効果を測定するまでの手順を4ステップで整理します。
ステップ1:目的とターゲットの生活動線を定義する。「誰に・何を想起させたいか」を決め、そのターゲットが日常で接触する場所(通勤電車か、車移動か、スーパーの店頭か)を洗い出します。媒体ありきではなく、生活動線ありきで選ぶのが原則です。
ステップ2:目的に合わせて媒体と期間を選ぶ。広域の認知形成なら交通・屋外、商圏内の来店促進なら折込・ポスティング・フリーペーパー、既存顧客の活性化ならDM、購買の後押しならPOP、という基本の対応関係に沿って絞り込みます。
ステップ3:計測の仕掛けを事前に組み込む。専用QRコード・専用LP・クーポンコード・「何を見てご来店されましたか」のアンケートなど、出稿前に計測手段を決めておきます。指名検索数・直接流入数・店舗来客数など、比較するKPIの基準値(出稿前の数値)も記録しておきましょう。
ステップ4:出稿後にKPIの変化を検証し、配分を見直す。出稿期間中と前後の数値を比較し、費用対効果を算出します。効果が確認できた媒体に予算を寄せ、効果が見えない媒体は撤退やクリエイティブ変更を検討する、というサイクルを回します。
初めてオフライン広告に取り組む場合は、①少額で試せる媒体(駅ポスター1駅、フリーペーパー1枠、DM1,000通など)でテストする、②計測可能な形で2〜3か月運用する、③数値を見て拡大判断する、というスモールスタートが失敗を防ぐ王道です。年間契約や大型枠は、テストで手応えを得てからでも遅くありません。
Semuis株式会社では、Web広告とオフライン施策を組み合わせたマーケティング戦略の設計・運用を支援しています。「自社に合う媒体がわからない」「効果測定の仕組みを作りたい」という方は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

Semuis株式会社 代表取締役。BtoBマーケティング・セールス支援、ECコンサルティング、BPO、リスキリング事業を展開。まだ世に広まっていない優良企業の発掘と、挑戦欲の高い個人の成長に貢献することにコミット。趣味はブラジル音楽と筋トレ、読書など。
