お電話でのお問い合わせ(平日8:00〜19:00)

TEL 050-5472-3677

GA4(Googleアナリティクス4)とは?ECサイト分析の基本と売上改善への活かし方を解説

2026.07.18

  • ECモール
  • Webマーケティング

「ECサイトの売上を伸ばしたいが、何から手をつければいいかわからない」。その答えを出すための出発点がデータ分析であり、その標準ツールがGA4(Googleアナリティクス4)です。GA4はGoogleが無料で提供するアクセス解析ツールで、2023年7月に旧バージョンのユニバーサルアナリティクス(UA)の計測が終了して以降、事実上の標準となっています。楽天市場やAmazonといったモール店舗の運営ではモール側の分析ツール(R-Karteなど)を使いますが、自社ECサイトの分析はGA4が中心です。モールと自社ECを併売する事業者にとって、GA4を使いこなせるかどうかは自社EC側の成長速度を左右します。本記事では、GA4の基本とUAとの違い、ECサイトで見るべき指標、eコマース計測でできること、分析を売上改善につなげる手順までをわかりやすく解説します。

GA4とは?ユニバーサルアナリティクス(UA)との違い

GA4とは?UAとの違い

GA4(Googleアナリティクス4)は、Googleが提供するアクセス解析ツールの最新版です。Webサイトやアプリに計測タグを設置することで、「どこから来た人が」「どのページを見て」「どんな行動をしたか」を無料で分析できます。W3Techsの調査では、Googleアナリティクスは全世界のWebサイトの過半数で利用されていると報告されており、アクセス解析の事実上の標準ツールといえます。

旧バージョンのUAとの最大の違いは、計測の考え方が「セッション(訪問)ベース」から「イベントベース」に変わったことです。UAではページの閲覧(ページビュー)を軸に計測していたのに対し、GA4ではページ閲覧もクリックも購入も、すべて「イベント」という単位で記録します。これにより、ページ遷移だけでは捉えられなかったユーザー行動(スクロール、動画再生、カート追加など)を細かく把握できるようになりました。

また、GA4はWebとアプリを横断してユーザーを計測できる設計になっており、複数デバイスをまたぐ購買行動の分析に対応しています。スマートフォン経由のEC利用が主流となるなか、経済産業省「電子商取引に関する市場調査」(2024年発表)でも2023年の物販系BtoC-EC市場14.6兆円のうちスマートフォン経由の比率が半数を超えると報告されており、デバイス横断の分析の重要性は年々高まっています。

もう一つの特徴が「探索(Explore)」レポートです。UAでは決まった形式のレポートを見るのが中心でしたが、GA4では自由形式のテーブルやファネル、経路分析などを自分で組み立てて深掘りできます。定型レポートで全体を把握し、気になる点を探索レポートで掘り下げる、という使い分けが基本になります。

導入方法も押さえておきましょう。GA4の利用開始には、Googleアナリティクスのアカウントを作成し、発行された計測タグをサイトに設置します。設置方法は、Googleタグマネージャー(GTM)を使う方法、CMSやカートシステムのプラグイン・標準連携機能を使う方法などがあります。WordPressや主要なECカートの多くはGA4連携に対応しているため、技術者がいない店舗でも導入のハードルは高くありません。

ECサイトで見るべき基本指標

ECで見るべき基本指標

GA4には多くの指標がありますが、EC運営でまず押さえるべきは次の指標です。

・セッション数/ユーザー数:サイトへの訪問の量です。売上は「訪問数×転換率×客単価」に分解できるため、まず訪問の規模を把握します。

・流入チャネル:自然検索、広告、SNS、メールなど、どの経路から訪問があったかを示します。GA4では「トラフィック獲得」レポートで確認でき、チャネル別に売上への貢献まで追えるのが強みです。

・コンバージョン率(CVR):訪問のうち購入に至った割合です。一般にECサイトのCVRは2〜3%程度が目安とされますが、商材や流入構成によって大きく変わるため、他社との比較よりも自社の推移を追うことが重要です。

・平均購入収益(客単価):1回の購入あたりの平均金額です。アップセル・クロスセル施策の効果検証に使います。

・カート追加からの離脱:Baymard Instituteの調査によると、ECサイトのカート放棄率は世界平均で約70%にのぼります。カートに入れた人のうちどれだけが購入まで到達したかを把握することは、EC改善の最重要ポイントの一つです。

これらの指標を「訪問→商品閲覧→カート追加→購入」という流れで整理して見ることで、自社サイトのどこにボトルネックがあるかが見えてきます。

あわせて見ておきたいのがランディングページ(最初に訪れたページ)別の成果です。同じ訪問数でも、トップページから入るユーザーと商品ページに直接入るユーザーでは行動が大きく異なります。ランディングページ別のCVRや直帰の状況を確認すると、「広告の受け皿ページが弱い」「ブログ記事から商品への導線がない」といった改善点が具体的に見つかります。

eコマース計測でできること

eコマース計測でできること

GA4の真価は、eコマース計測(eコマースイベント)を設定したときに発揮されます。商品の閲覧(view_item)、カート追加(add_to_cart)、決済開始(begin_checkout)、購入(purchase)といったイベントを実装することで、次のような分析が可能になります。

■商品別・カテゴリ別の売上分析

どの商品がよく見られ、どの商品が売れているかを商品単位で把握できます。「閲覧は多いのに売れていない商品」は、価格や商品ページに課題がある可能性が高く、改善対象の発見に直結します。

■購入ファネルの可視化

「商品閲覧→カート追加→決済開始→購入」の各ステップで、何%のユーザーが次に進んだかをファネルとして可視化できます。たとえば決済開始から購入への落ち込みが大きければ、入力フォームや決済手段に課題があると仮説を立てられます。Baymard Instituteの調査では、カゴ落ちの理由として「送料などの追加費用が高い」「アカウント登録の強制」「決済プロセスが長く複雑」が上位に挙げられており、ファネル分析はこうした課題の特定に役立ちます。

■広告・チャネルの費用対効果の把握

Google広告と連携すれば、広告経由の売上やROASを確認でき、「どのチャネルに予算を寄せるべきか」の判断材料になります。自社ECだけでなく、モールと自社サイトを併売している場合の自社サイト側の評価にも欠かせません。

なお、eコマース計測の実装は、Shopifyなど主要カートの標準連携やアプリを使えば比較的簡単に始められます。スクラッチ開発のサイトではデータレイヤーの実装が必要になるため、要件を整理したうえで制作会社や支援会社と進めるのが確実です。まずはpurchase(購入)イベントの正確な計測から始め、徐々にカート追加や決済開始まで広げていく段階的な導入でも十分に価値があります。

分析を売上改善につなげる4ステップ

分析を改善につなげる手順

ツールを入れただけでは売上は変わりません。GA4を成果につなげる基本ステップは次のとおりです。

ステップ1:現状把握。まず「訪問数×CVR×客単価」の3要素を月次で押さえ、売上の増減がどの要素の変化によるものかを特定します。

ステップ2:ボトルネックの特定。ファネル分析やチャネル別分析で、最も改善余地の大きい箇所を見つけます。全部を一度に直そうとせず、影響の大きい1点に絞るのがコツです。

ステップ3:仮説を立てて施策を実行。「決済開始からの離脱が多い→入力項目を減らす」「特定チャネルのCVRが低い→ランディングページを見直す」など、データに基づいた仮説から施策を実行します。

ステップ4:効果検証と定点観測。施策の前後で指標を比較し、効果があれば横展開、なければ次の仮説へ。A/Bテストを併用すると判断の精度が上がります。週次・月次でレポートを見る習慣をつくることが、改善サイクルの定着につながります。

運用上の注意点も2つ挙げておきます。1つ目はデータの正確性です。自社スタッフのアクセスを除外する内部トラフィックの設定や、コンバージョンイベントの重複計測がないかの確認を怠ると、誤った数字をもとに意思決定をしてしまいます。導入時に計測の検証を必ず行いましょう。2つ目はプライバシーへの配慮です。GA4の利用にあたっては、プライバシーポリシーでの計測ツール利用の明記や、Cookie等の取り扱いに関する対応(改正個人情報保護法・電気通信事業法への対応)が求められます。分析体制の整備とあわせて確認しておくと安心です。

まとめ:GA4はEC改善の「羅針盤」

GA4は、イベントベースの計測でユーザー行動を細かく捉えられる無料のアクセス解析ツールであり、eコマース計測を設定すれば商品別売上やカゴ落ちファネルまで可視化できる、EC運営の羅針盤です。重要なのは、指標を眺めることではなく「現状把握→ボトルネック特定→仮説→検証」のサイクルを回し続けることです。売上を「訪問数×CVR×客単価」に分解し、ボトルネックに絞って施策を打つ。この基本動作を続けるだけでも、勘に頼った運営とは改善のスピードに大きな差が生まれます。まずは購入イベントの正確な計測と、月次での定点観測から始めてみてください。

Semuis株式会社では、GA4の導入・設定支援から、データに基づくECサイトの売上改善、広告運用までを一貫してご支援しています。「GA4を入れたが活用できていない」「データから改善の打ち手を導きたい」という方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

まずは情報交換、
お悩み相談からでもお気軽に

トップページ