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BtoBウェビナーを開催する際の集客・告知・配信から顧客獲得まで

2025.11.04

  • BtoBマーケティング
  • Webマーケティング
  • イベント
  • 「BtoBウェビナーを企画したいけど、集客や告知の仕方が分からない」
  • 「配信ツールや効率的な開催方法を知りたい」
  • 「そもそも顧客獲得につながるのか不安」

こうした悩みは多くのBtoBマーケターが直面しています。実際に「集客できたのに参加率が伸びない」「録画を活用しきれない」といった声も少なくありません。
本記事では、集客・告知・配信・開催の手順から、顧客獲得につなげる実践ポイント、さらにウェビナーの目的とメリットまでを整理して解説します。

開催の目的とメリット

ウェビナーを開催する際に最も重要なのは、目的を曖昧にしないことです。目的を定め、それに見合ったKPIを設計することで、方向性がぶれなくなります。

目的:新規リード獲得/既存関係強化/ナーチャリング

BtoBウェビナーの根本的な目的は「営業につながる接点をつくること」です。

新規リード獲得

ウェビナーは、場所を問わず多数の見込み顧客を集められるため、リード獲得の主要チャネルになり得ます。さらに海外の見込み顧客にもアプローチできる点が強みです。

既存顧客との関係強化

登壇者の専門性をアピールすることで、「この会社は最新知見を持っている」という信頼感やブランド力の向上が期待できます。

顧客育成(ナーチャリング)

質疑応答を通じて距離感が縮まり、新しい商談機会を生むことが可能です。

ウェビナー後に収集したアンケート情報や視聴データを用いて、参加者の関心度や温度感が把握できます。

例えば、「今すぐ導入を検討している」「まだ情報収集をしている段階」などに分類をすることで、中長期的な商談につなげられます。

メリット:コスト削減/コンテンツ資産化

コスト削減

従来のセミナーでは会場費や出張費が必要でしたが、オンライン開催ならほぼ不要です。

また、オンライン上での調査結果によると、ツールや運用代行サービスも比較的安いコストで運用しています。全体の約45%の企業が1ヶ月あたりの運用コストを「10,000円以下」に抑えています。

出典:ウェビナーマーケティング実態調査 2024|株式会社Bizibl Technologies

コンテンツ資産化

成果を“使い捨て”にせず資産化できる点も大きな利点です。

録画をオンデマンド配信すれば、参加できなかった顧客にも後日アプローチできます。さらに、営業資料や研修教材にも二次利用できるため、1回の施策を長期的に活かせます。

対面イベントとの比較:ウェビナーの弱点に対応策を打つ

ウェビナーは臨場感不足、通信環境への依存という弱点もあります。

臨場感不足

終了後に営業担当とのオンライン面談やチャット相談コーナーを案内すれば、双方向のコミュニケーションが補完できます。

通信依存

参加者の通信回線や使用デバイスの環境に左右されるリスクがあります。録画配信や資料送付というフォロー施策を準備しておくことで、不測の事態にも対応できます。

ウェビナー企画の流れ

「とりあえず準備をスタートさせたいが、まず何をすればいいのか?」そう悩む担当者は多いかと思います。

まずはテーマの選定から登壇者、アジェンダ設計まで、事前準備を丁寧に行いましょう。集客や参加率の向上、そして商談化率の差に直結します。

スケジュールの作成と共有

スケジュールを作成し、全員に同じスケジュールを共有することが大切です。

ウェビナー運営は、登壇者・制作・広報・営業など多くの部署が関わるため、情報共有の遅れが全体の遅延につながります。共有することで、タスク漏れや連絡ミスを防ぎ、スムーズに準備を進められます。

作成するスケジュール例(開催1か月前からの逆算)

                  • 開催4週前:テーマ決定・登壇者選定
                  • 開催3週前:告知文作成(集客の為)
                  • 開催2週前:スライド資料作成
                  • 開催1週前:リハーサル・接続確認
                  • 開催当日:配信・アンケート実施
                  • 開催後:分析・フォローアップ施策開始

テーマ設計:見込み客が知りたいこと

次に決めるべきは、「誰に何を伝えるか」というテーマ設計です。

テーマが的確であれば、告知の反応率・参加率・アンケート回収率が向上します。

「誰に伝えるか」

例えば「製造業の購買部長」や「人事システム導入を検討中の担当者」など、具体的に設定します。なぜならば、より参加者の課題意識に寄り添った施策が打てるため、効果が高まりやすい傾向があるからです。

また、過去に開催したウェビナーがあるならば、その参加履歴をリストとして活用すれば、見込み度のある層に直接アプローチできます。

「何を伝えるか」

「自社が話したいこと」ではなく、「見込み顧客が知りたいこと」から逆算しましょう。

例:
✕ 「当社の新サービス紹介」
〇「 同業他社がやっているwebサービスの成功事例」

アンケートや営業部門へのヒアリングを通じて、現場ニーズを洗い出すのがおすすめです。

登壇者の選定

登壇者は、ウェビナーの印象を大きく左右します。 テーマに対する専門性はもちろん、聞き手に「この人の話を聞きたい」と思わせるプロフィールや話し方も重要です。

社内登壇者

製品理解が深く、具体的な実践ノウハウを語れる。

外部ゲスト

第三者視点を加えることで、説得力と話題性を高められる。

また、社内登壇者と外部ゲストを組み合わせる対談形式も人気が高く、参加者の滞在率向上に効果的です。

アジェンダ設計

ウェビナーは集中力の持続を考慮し、全体で45〜60分程度が理想です。
「内容が盛りだくさん過ぎて、理解が追いつかない」といった参加者の声も多いので、「1テーマにつき1メッセージ」に絞るべきです。そうすることにより、理解度と満足度が上がります。

アジェンダの一般的な内容については「当日の運営フロー」の章で後述します。

スライド資料準備:見やすさと情報量に気をつける

アジェンダが決まったらスライド資料を作成します。

ウェビナーでは「スライドが見づらい」「情報量が多すぎる」といった理由で離脱が起こりやすいため、見やすく・理解しやすい資料設計を心がけましょう。「話を支える道具」として意識します。

1枚あたりの文字数は最小限に

話の補足に留め、詳細な説明は口頭で伝える。

図・グラフ・アイコンを積極的に活用

視覚的に理解できる構成にする。

文字サイズは24pt以上を目安に

配信画面で縮小されても読みやすくするため。

デザインのトーン&マナーを統一

フォント・色・構成をそろえ、視聴者の集中を妨げないようにする。

集客と告知の方法

前章で触れたスケジュールの中から、「集客」と「告知」に焦点を当てて解説します。ウェビナーの目的に合わせた集客と、効果的な告知のタイミングが成果を左右します。

集客の手段:メール/SNS/自社サイト/ポータル/共催

    • メール:既存リストを活用でき、精度の高い訴求が可能です。
    • SNS:ハッシュタグを活用すれば業界関心層に届きやすくなります。
    • 自社サイト/ブログ:SEO流入を集め、告知の受け皿となります。
    • 業界ポータル:関心を持った見込み顧客が集まりやすいため、新規層への接点になります。
    • 共催:自社だけでは届かない顧客層へリーチできます。

告知(リマインド)のタイミング:1か月前/1週間前/前日

    • 1か月前:スケジュール確保を狙い、概要を告知します。
    • 1週間前:登壇者、アジェンダなど確定情報を提供して関心度をさらに上げます。
    • 前日リマインド:URLや所要時間を簡潔に案内し、参加の意思を固めてもらいます。

ウェビナーの配信方法

集客と並行して、配信の段取りも進めていきましょう。

「とりあえずZoomのライブ配信でいいのでは?」という方もいると思いますが、他の方法やツールのメリット・デメリットも比較検討してみてください。

配信形式の特徴:ライブ/録画/ハイブリッド

開催の目的(商談重視/教育型/PR型)やリソース(人員・ツール)に応じて選定するとよいです。

ライブ配信

双方向性、臨場感があり参加者とのインタラクションが可能。ただしトラブル対応の準備が不可欠です。

録画配信

時間の自由度が高く、編集による質向上が可能です。ただしリアルタイムでの質疑応答ができないのがネックです。

ハイブリッド

ライブ+録画の良さを併せ持ち、参加母数の最大化が可能です。

配信ツールの選び方:目的と規模に応じて選定

ウェビナーの配信ツールは、参加規模・機能・録画・レポート精度・他システムとの連携・コストなどを総合的に見て選定することが重要です。以下に主要なツールの特徴を整理しました。

Zoom

特徴:操作が簡単、参加者側も馴染みがあるため心理的・技術的ハードルが低い
メリット:小規模~中規模ウェビナー向け、画面共有・チャット・Q&A機能あり
デメリット:大規模ウェビナーでは参加者管理やアンケート機能が限定的

Google Meet

特徴:Google Workspaceと連携しやすく、ブラウザからも参加可能
メリット:追加ソフト不要で参加しやすい、セキュリティ面も安定
デメリット:ウェビナー向けの細かい管理機能は少なめ

その他配信プラットフォーム(V-CUBEセミナー、Cocripo、ON24など)

特徴:申込管理・アンケート・自動リマインド・録画配信まで一元管理可能
メリット:大規模ウェビナーや、リード獲得・商談化を重視した施策に適する
デメリット:利用料が高め、導入や操作に慣れが必要。

日時と場所:視聴しやすい時間と安定環境

視聴しにくい時間帯や雑音のある環境では、参加者は離脱しやすくなります。

統計調査によると、平日の午前11時頃(※)が比較的参加率が高くなる傾向があります。なお、業界によっては夜間開催や早朝配信が好まれる場合もあります。

配信側は通信の安定、静音環境、適切な照明・マイク調整を行いましょう。

※出典:25+ Surprising Webinar Statistics and Benchmarks You Need to Know|Akshay Hallur

事前準備の徹底:リハーサル・役割分担・環境チェック

「配信形式、ツールの選定、配信環境が決定したので、もう大丈夫!」と安心したかもしれません。最後の詰めとして当日のトラブルとイレギュラーに備えた準備を行いましょう。

    1. 台本を作成し、時間配分をチェックすることで、スムーズな進行を目指しましょう。
    2. 想定される質問をリストアップし、回答を準備しておくと質疑応答の質が高くなります。
    3. バックアップ回線や予備PC、録画テストを行い、通信トラブルに備えます。
    4. 司会進行者・登壇者・チャット対応・トラブル窓口など各担当の役割を明確にします。

当日の運営フロー

当日の流れは「開始前アナウンス → 挨拶 → 本編 → 質疑応答→ クロージング → アンケート案内」が基本です。

    1. 開始前のアナウンスで接続確認や注意事項を伝えることから始まります。
    2. 司会や主催者の挨拶で目的や流れを共有し、本編にスムーズに入ることで参加者の集中を高めます。
    3. 本編の講演後は質疑応答で双方向性を確保し、参加者の疑問を解消します。
    4. クロージングで要点をまとめ、次のアクション(資料請求や相談申込など)を案内。
    5. 締めくくりとしてアンケートを促すことで、顧客理解や次回施策につなげられます。

ウェビナー終了後、商談に繋げる方法

ウェビナーが無事終了した後はアンケートや視聴データを分析し、それぞれの見込み顧客に応じた適切なアプローチを行います。この分析精度が、商談化率を大きく左右します。

アンケートや視聴データの活用:見込み度を把握

見込み度の高い顧客を特定できます。これにより、営業フォローの優先度を明確化し、商談化率を高めることが可能です。

具体的に分析すべきポイント

    • 滞在時間:最後まで視聴した参加者は関心度が高く、優先フォロー対象
    • 質問数・チャット発言:積極的に質問やコメントをした参加者はニーズが高い
    • CTA(資料請求や相談申込)クリック:具体行動を起こした参加者は最も温度の高いリード
    • アンケート回答内容:課題や関心テーマを把握し、次の提案内容に活用

営業チームとの連携:高温度リードを24時間以内にフォロー

ある調査によると、24時間以内にフォローアップを行うことで、コンバージョン率が最大25%向上する可能性があると報告されています。

営業担当がすぐ動けるよう、当日中に「顧客プロフィール、関心テーマ、次アクション案」などの分析サマリーを共有します。

すぐに動いてもらう為、営業担当には事前にスケジュール調整を依頼しておきましょう。

フォローアップのメール:資料送付・オンデマンド配信

当日中にサンクスメールを送り、録画URLや資料を添付すれば、記憶が鮮明なうちにアプローチできます。

未参加者には「見逃し配信」を案内し、接点を逃さないことが重要です。

 

定期的な情報提供・ナーチャリング:信頼関係を育てる

すぐに商談化しない顧客にも、ケーススタディや業界ニュースをメールで配信し続けることで関係を維持できます。

その後、参加・資料請求といった行動で関心度が高まった段階(リードスコア上昇時)には、個別提案に移行することで、半年〜1年先の商談機会へとつながるケースも珍しくはありません。

まとめ

BtoBウェビナーは、低コストで広域にリーチでき、録画・資料を資産化できる強力な施策です。ただし、成果を出すには「目的の明確化 → 適切な告知 → スムーズな運営 → 迅速なフォロー」の流れを徹底する必要があります。1回の施策を継続的に活かすことで、商談化率は着実に高まります。

まずは情報交換、
お悩み相談からでもお気軽に

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